美容医療コラム
この記事の概要
40代になって、肌のハリや弾力が若いときよりも衰えてきたと感じた方に、おすすめのエイジングケアをご紹介します。肌の特徴や悩み、基礎化粧品選びのポイントもあわせて解説します。
40代になって、肌のハリや弾力が若いときよりも衰えてきたと感じている方はいませんか？ 40代は毎日スキンケアをしていても、潤い不足や肌の悩みが出てくる年代です。
「最近やけに肌が乾燥する」「シワやたるみが気になる」など悩んでいる方は、40代の肌に合った基礎化粧品選びとエイジングケア（※）が大切です。
そこで、40代におすすめのエイジングケアについて、肌の特徴と悩みや基礎化粧品の選び方を解説します。
（※）一般的には「アンチエイジング」といわれていますが、正しくは「エイジングケア」です。この記事では、年齢に応じたお手入れを意味するエイジングケアと表記しています。
40代の肌は20代〜30代に比べて、皮脂の分泌が減少して乾燥しやすくなります。原因は加齢による老化現象と、卵巣から分泌されるエストロゲン（女性ホルモン）の減少が大きく関わっています。肌の水分蒸発を防いでいた油分が減るので、水分量も減少傾向になっています。
また、乾燥によって皮膚が厚くなり化粧品が肌になじみにくくなるので、基礎化粧品選びは大切です。
長年浴び続けている紫外線も肌の衰えの原因となるので、シワ・しみ・たるみで悩む方が多くなってきます。
では、40代の肌にはどのような悩みがあるのでしょうか？ここでは代表的な3つの悩みについて解説します。
シワには、ちりめんジワ（小ジワ）・表情ジワ・真皮ジワがあります。
各シワの特徴は以下のとおりです。
乾燥により肌の表面にできる細いシワで、特に目元や目尻にできます。
表情のクセでできるシワで、表情を戻したときにシワが残ったままになる状態です。特に、目尻や眉間、額にできます。
皮膚がたるんだことによってできるシワです。
40代からできるシワは、加齢による保湿不足、アミノ酸や細胞間脂質の減少で肌が乾燥してできます。また、コラーゲンやエラスチンの減少で、肌の弾力が失われているのも原因です。
他にも、紫外線の影響で皮膚の弾力がなくなり、皮下脂肪の増減や重力でたるみが生じ、深いシワができます。
しみには、老人性色素斑・肝斑・脂漏性角化症・炎症性色素沈着があります。それぞれの特徴は以下のとおりです。
加齢や紫外線を浴び続けていたことが原因のしみで、主に頬に多く出現します。
ホルモンバランスの乱れが原因で、30代〜40代頃から見られます。主に頬骨や額に現れます。
皮膚の老化現象が原因で、イボのように盛り上がったしみです。
ニキビ跡が残ったのが原因で、主に大人ニキビができやすいUゾーンにできるしみです。
しみと同様に紫外線を浴び続けることや、女性ホルモンの減少などが原因でたるみができます。
また、肌の奥にあるセラミドや天然保湿因子の減少により乾燥し、肌のターンオーバーがうまくいかないことでもたるみを引き起こします。
他にも、加齢による筋力の低下や体重の増加、スキンケア時の摩擦の影響も原因となります。
最近ではスマートフォンの普及により姿勢が前屈気味で筋肉が固まってしまい、顔の筋力が低下してたるみを引き起こしている場合もあります。
シワ・しみ・たるみを作らないためには、毎日のセルフケアが大切です。
次に、基礎化粧品選びのポイントを解説します。
ポイントは以下のとおりです。
40代の肌は、油分も水分量も減少傾向になるので、乾燥を防ぐには保湿成分がしっかりと入っている化粧品を選ぶようにしましょう。
敏感肌の方は、エタノールフリー・パッチテスト済・アレルギーテスト済の記載があるものがおすすめです。
シワやたるみが気になる方は高保湿成分のもの、しみが気になる方は美白有効成分が入っているものを選ぶなど、自分の肌悩みに合ったものを選びましょう。
シワやたるみには、レチノール・ナイアシンアイド・ニールワン・コエンザイムQ10・ケイ素など、有用成分が入っている基礎化粧品がおすすめです。
一方で、しみやくすみには、ビタミンC誘導体・アルブチン・トラネキサム酸などの厚生労働省が承認した、美白有効成分が入っている基礎化粧品を選びましょう。
基礎化粧品を選んだら、次はエイジングケアのポイントです。おすすめのスキンケア方法と、生活習慣の中でできる方法を解説します。
しっかりメイクの日はオイル、ナチュラルメイクの日はクリームかミルクなど、肌に負担を掛けないものを使い分けるようにしましょう。クレンジングは、短時間でメイクを落とすようにします。
ゴシゴシと強く擦る、何度も洗うのは、乾燥の原因となるので注意しましょう。よく泡立ててぬるま湯で優しく洗い、肌の摩擦を減らすようにします。
洗顔後はすばやく化粧水で潤し、クリームなどの油分で肌の水分が逃げないようにしましょう。
40代の肌は、特に油分と水分が減っています。乾燥を防ぐには高保湿成分のものを選びましょう。
自分の肌悩みに合った、有用成分配合の基礎化粧品を選びます。詳しくは前述を参考にしてください。
紫外線はしみやくすみの原因となります。レジャーなどにはSPF50、お買物や散歩などにはSPF30など、用途に合った日焼け止めクリームを使い分け、肌に負担を掛けないようにしましょう。
人は睡眠中に、コップ1杯分（約200ml）の汗をかくといわれています。朝起きたら、失われた水分を補給しましょう。水分を補うことで胃腸の運動も活発になるので便秘の改善につながります。
体の内側から温められる、白湯もおすすめです。
適度な運動は、血行がよくなり代謝が上がります。代謝が上がると、肌のターンオーバーを促進させます。
運動に時間が取れない方は、買い物や通勤時間などで普段より大股で歩く、階段を使うなど、ながら運動をするのもいいでしょう。
バランスのよい食事を3食きちんととりましょう。
特に抗酸化作用が期待できる、ビタミンC・ビタミンE・ポリフェノール・ミネラル類などを含む食品を、積極的にとるようにしましょう。
40代になると、髪のツヤやハリもなくなってきます。肌だけではなく、髪にも気を使うようにしましょう。ブラッシングは、頭皮の血行を促進させ、イキイキとした髪の毛にします。
肌のターンオーバーを促す成長ホルモンは、眠っている間に分泌されます。成長ホルモンは、セラミド（保湿成分）の生成に関わる重要な存在です。
睡眠不足は肌に影響を与えるので、生活リズムを整え、睡眠をしっかりとりましょう。
寝つきが悪いときは、ぬるめのお湯にゆっくり浸かる、リラックスできる香りを焚くなどして、質のいい睡眠に向けて自分なりの方法を見つけてみてください。
40代になって、肌のハリや弾力が衰えてきたと感じた方は、肌の悩みに合った基礎化粧品で正しいセルフケアが大切です。
おすすめの有効成分を参考に化粧品を選び、エイジングケアや生活習慣のポイントを参考に、豊かな毎日を送りましょう。
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