美容医療コラム
この記事の概要
人中短縮手術の概要や手術が適している方の特徴、切除デザイン、手術後の傷跡についてご紹介します。
人中(じんちゅう)と呼ばれる鼻の下から上唇までの距離が長いと、顔立ちがのっぺりしたように見えたり、間のびしたような印象になったりして、コンプレックスに感じてしまうものです。
実際、人中は長さ次第でメリハリのある印象になるので、人中の長さに悩む方は少なくありません。
そんな人中が長く悩んでいる方におすすめなのが「人中短縮手術」です。このページでは、人中短縮手術の概要や手術が適している方、人中短縮手術におけるデザイン、傷跡の疑問などについて触れていきます。
人中短縮手術とは鼻の下を切開して、鼻と口との間の距離(人中)を短くする手術です。人中短縮手術を行うことで鼻から上唇までの距離を短縮でき、面長な印象から全体的にメリハリのある顔立ちへと近づけます。さらに、後述しますが人中の距離が短くなることで、小顔に見えたり唇がボリューミーに見えたりするメリットもあります。
ただし、人中短縮手術は、唇の形や状態などによっては向かない方もいます。人中短縮手術を検討していても、全員が推奨されるものではないので注意してください。
人中短縮手術は赤唇(せきしん)部が上部へと上がる手術なので、人によっては適さない手術です。
では、どのような方が人中短縮手術に適しているのか、詳しくご紹介します。
人中短縮手術が適しているのは、人中が1.5cm以上ある方です。実際には、一人ひとりの顔立ちによって異なるものの、人中が1.5cmを超えると、のっぺりした雰囲気に見えます。
もちろん人中の長さが1.5cm未満でありながら、「他の人より長い気がする」とコンプレックスを感じているケースもあるので一概にはいえません。
ちなみに、鼻下から上唇までの距離と、下唇から顎先までの距離は1:2程度の割合が理想とされています。一度鏡を見ながら、それぞれの長さや配置などをチェックしてみるといいでしょう。
また、人中が1.5cm以下であっても、人中短縮手術を行える場合があります。人中の長さに問題はないものの、面長な印象を変えたい方やのっぺりした顔立ちに悩んでいる方は、一度クリニックでカウンセリングを受けてみることをおすすめします。
人中短縮手術は、直接唇にアプローチするわけではないものの、施術によって唇がふっくらとして見えるようになります。人中が短くなることで上唇が上部へと引き上げられ、唇にボリュームが生まれたように見えるからです。人中短縮手術によって口元がセクシーになるので、唇の薄さにコンプレックスを感じている方にもメリットがあるでしょう。
とはいえ、唇そのものにボリュームが生まれるわけではないので、ヒアルロン酸を注入したときのようなふっくら感はありません。不自然にならずに唇に厚みが生まれるので、違和感に悩まされにくい手術でもあります。
人中短縮手術は人中を短くするだけではなく、小顔に見せる効果もあります。手術によって実際に小顔になるわけではありませんが、人中が短く上唇も上向きになることで、顔が小さく見えやすくなるのです。
また、人中短縮手術により、面長でのっぺりとした印象だった顔立ちにメリハリが生まれ、より小顔に見えやすくなります。顔の大きさに悩んでいる方にとっても、人中短縮手術は味方となってくれるでしょう。
ちなみに、人中短縮手術は小顔に見えるだけではなく、顔立ちが華やかで可愛らしく見えるメリットもあります。人中を短くするだけで可愛い印象になれるのも、女性にとってうれしいポイントでしょう。
人中短縮手術を行うにあたり、切除デザインが気になっている方は多いと思います。
単純に人中を短縮すればいいわけではなく、きちんと顔立ちや周辺のパーツなどのバランスを見ながら、決めていかなければなりません。特に、鼻の穴の中の入り口部分(丘のようになっているところ)の形状や、唇の形などは、人中を切除する上で重視する部分です。
人中短縮の切除デザインを誤ってしまうと、違和感のある顔立ちになってしまいます。美容整形手術を行ったことが周囲に知られやすくなり、自分の満足できる仕上がりにもなりにくくなるのです。「早く美容整形を行いたいから」と、安易にデザインを決定してしまったり、流行のデザインをそのまま自分に取り入れたりするのは好ましくありません。
一人ひとり人中短縮手術での切除デザインは、異なることを覚えておいてください。とはいえ、人中短縮手術を行うのが初めてであれば、どのようなデザインが自分に適しているかはわからないものです。切除デザインは、きちんとカウンセリングを受け、医師と相談しながら決めていきましょう。
人中短縮手術で不安なポイントのひとつは、術後の傷跡ではないでしょうか。鼻の下は、顔のほぼ中心に位置するので、もし傷が残ってしまったらと考えると、人中短縮手術を躊躇するかもしれません。
しかし、人中短縮手術は、2層(真皮と表皮)を縫合する手術であり、傷口が目立ちにくいので、人中短縮手術を行ったことが周囲に知られるリスクは少ないといえます。
また、人中短縮手術は、経年による変形リスクが低いのも魅力です。一般的な手術の場合、経年によって形状が変わったり、手術箇所がもとに戻ったりするケースがあります。しかし、人中短縮手術は、長年術後の状態をキープできるので、定期的にメンテナンスを行う必要もありません。
ただし、本人の体質によっては、術後の傷の治り方が異なります。比較的短期間で回復する方がいれば、傷の治りが悪く1週間経過しても違和感を覚える方もいます。
さらに、術後は会話や食事などの行為で、傷が腫れてしまうケースがあるので注意が必要です。最悪の場合、日常生活上で傷が悪化し、そのまま肌に残ってしまうリスクがあります。会話や食事での傷の悪化が不安な方は、その対策として施術箇所周辺にボトックス注射を行い、動きにくくすることが可能です。
人中短縮手術を検討していたとしても、人中は顔のほぼ中心に位置することから、施術をためらう方も少なくありません。
しかし、人中短縮手術は、傷跡が目立ちにくい上に、経年変化も少ないのが魅力です。唇をふっくら見せたり、小顔に見えたりと、他にもメリットを得られるので、美しくありたい女性にとって選択肢のひとつとなりやすいでしょう。
人中が長くて悩んでいる方や、面長・のっぺりした顔立ちに悩んでいる方は、人中短縮手術を検討してみてはいかがでしょうか?