BEAUTY COLUMN

BEAUTY COLUMN

美容医療コラム

ボトックス注射とは?そのメカニズムと効果・メリット・デメリットを解説

 
ボトックス注射とは?そのメカニズムと効果・メリット・デメリットを解説

ボトックス注射という治療方法を耳にしたことはあっても、詳しい内容はわからないという方もいるかと思います。この記事ではボトックス注射の概要とその作用、メリット・デメリットについて解説します。

ボトックス注射とは

ボトックス注射は、名のとおりメスを使わず注射で行う施術です。気になる部位に薬剤を直接注射し、しわやたるみなどの改善を目指します。ボトックス注射は注入した箇所の筋肉の動きを緩める作用があり、薬剤を表皮や筋肉に注入すると徐々に余計な筋肉を落とします。

ボトックス注射は顔だけではなく、肩やふくらはぎにも使用できます。

使用する成分

ボトックス注射に使用される薬剤は、ボツリヌス毒素精製剤の一種です。毒素と聞くと人体に有害なものを想像しますが、ボツリヌス菌が生成するたんぱく質の成分を加工したものなので心配はありません。

代表的なものとしてアメリカの医薬品メーカー、アラガン社が作成しているボトックスビスタⓇが挙げられます。この薬剤は何十年という長い期間臨床実験を行っており、現在では世界80ヵ国以上で使用されています。アラガン社のボトックスビスタⓇは、日本でも厚生労働省が認可している薬剤です。

ヒアルロン酸や脂肪注入との違い

ボトックス注射と似ている、ヒアルロン酸注射や脂肪注入との違いは、その形状や作用にあります。

まず形状の違いですが、ボトックス注射は粉状のものを水に溶かして注入します。そのため、使用する部位の状態に合わせて注入する濃度の調整が可能です。注入した薬剤はその部位にとどまるわけではなく、徐々に筋肉に浸透していきます。一方、ヒアルロン酸や脂肪注入はゼリー状のものを注入します。ゼリー状なので、注入された部位にとどまり皮膚を押し上げます。

作用の面では、ヒアルロン酸注射や脂肪注入は、無表情でも現れるしわの改善が期待できます。ボトックス注射は表情筋に作用するため、笑ったり、困ったりしたときなどに現れるしわの改善が見込めます。

ボトックス注射は、薬剤を注入した箇所の筋肉の動きを止める働きがあります。必要のない筋肉の動きを止めると、過剰に発達した筋肉が衰えて見た目をすっきりと整えます。

ボトックス注射で期待できる効果

ボトックス注射の作用としてよく知られているのは、しわやエラの改善です。その他にも、薬剤の濃度、深さ、量などの調整次第でより多くの症状の改善が期待できます。

例えば、鼻や肩のライン改善なども挙げられます。鼻の周りにある筋肉に注入すると、小鼻の縮小やすっきりした鼻筋を目指せます。肩に注入した場合、なだらかで華奢な印象を与えてくれます。ふくらはぎは筋肉が過剰に発達した部位をすっきりさせ、ほっそりとした美脚を目指せます。

施術部位やもとの状態などで個人差はありますが、変化が確認できるまでの期間は23日程で、その後2週間程度で状態が安定します。

エラなど筋肉の動きが大きい部位の場合は、変化を実感するまで1ヵ月程度かかります。

小顔マッサージは本当に効果がある?小顔になるメカニズムとは?

ボトックス注射のメリット

ボトックス注射のメリットは、傷跡が残りにくい、施術後のダウンタイムが短い、施術時間が短いなどです。

傷跡が残りにくい

ボトックス注射は、メスを使用しない施術方法です。細い針で表皮の上から行うため、刺し傷が残りにくいのが特徴です。メスを使用する施術の場合、ダウンタイムが長くなり日常生活に戻るまで十分なケアが必要になります。その点、ボトックス注射はダウンタイムが短く、日常生活への影響が少ない傾向があります。

施術時間が短い

ボトックス注射の施術時間は、1ヵ所約5分程度です。初診の場合は問診表や同意書の記入、カウンセリングなどに4060分程度の時間がかかりますが、再診の場合は1020分程度で終わります。

ボトックス注射のデメリット

ボトックス注射は薬剤を注入する量や深さによって、思うような結果が見込めないことなどがデメリットとして挙げられます。どのようなデメリットがあるのか施術前にしっかりと認知しておきましょう。

副作用が起こる

ボトックス注射の副作用として考えられるのは、肌表面の副作用と内面の副作用の2パターンです。頭痛や筋肉の脱力など内面の副作用と、顔の赤み、皮膚のつっぱり感、チクチクした痛み、施術部位の腫れ、まぶたの垂れ下がりなど皮膚表面の副作用が挙げられます。その他にも、硬いものが噛みにくいといった副作用が起こる恐れもあります。

こうした副作用が起こるのは稀で、もし起こってもほとんどが時間の経過で治まります。

しかし、副作用の自己判断は危険です。何か違和感や痛みが長引くなどの症状があるときは、必ず施術を受けたクリニックに連絡して医師の判断を仰ぎましょう。

アレルギー反応が出る恐れがある

ボトックス注射は異物を注入するので、アレルギー反応を起こす人もいます。ボトックス注射に使用される薬剤は、人体への害が少ないためアレルギーテストも通常は行われませんが、体質によってアレルギー反応が出る場合があるのです。もしアレルギー反応が起こったとしても、基本的に1週間から1ヵ月程度で治まります。しかし、アレルギー反応が出た場合は、自己判断せず医師に相談しましょう。

施術過多は失敗のもと

ボトックス注射は、適切な量を適切な深さでの注入が早期改善への近道です。注入量が多すぎたり、針の差し込みが深かったりすると失敗する恐れがあります。

表情筋は上下左右などで、お互いに引っ張りあって筋肉を動かしています。この一方の筋肉への注入量が多かったり、針の差し込みが深すぎると不自然に筋肉が吊り上がったり、逆に緩み過ぎて垂れ下がったりといった失敗につながります。

ボトックス注射を失敗すると、作用がなくなるまで待つ以外に方法がありません。適量を少しずつ注入すると失敗を防げます。

持続期間は34ヵ月

ボトックス注射を施術後、筋肉の動きを制限できるのはおよそ34ヵ月といわれています。作用が切れるタイミングで、再度注入するとより理想の状態に近づけられます。

とはいえ、作用が切れたからといって、施術前に戻るわけでありません。ボトックス注射は筋肉や皮膚に余計な力が入りにくくなり、その分すっきりとした状態に近づいています。自分が理想とする状態であるかを確認し、継続を望むときは再度相談しましょう。

まとめ

ボトックス注射は、ボツリヌス毒素精製剤の一種を使用した美容整形です。メスを使わず行う施術方法なので、傷が残りにくくダウンタイムも少ないです。施術を受けると過剰に発達した筋肉の動きが制限され、すっきりとした印象を与えてくれます。

しかし、個人差はありますが異物を注入するため、副作用やアレルギー反応が出る場合もあります。事前のカウンセリングで副作用といったリスクの確認を行い、施術後に何かしらの症状が現れたら早めに施術したクリニックへ相談しましょう。

NEW

最新記事

MONTHLY RANKING

月間ランキング