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美容医療コラム

クリニックでできる肝斑の治療方法とは? 治療の種類や施術後のポイントも解説

 
クリニックでできる肝斑の治療方法とは? 治療の種類や施術後のポイントも解説

この記事の概要

クリニックでできる肝斑の治療方法と治療中の注意点を解説します。

いつのまにかできた肝斑をどのように改善すればいいのかわからず、悩んでいる方もいるでしょう。肝斑は大きく分けて3つの治療方法があります。それぞれの治療法と、治療中に注意したいポイントを確認してみましょう。

肝斑とは

肝斑は30代後半から50代までの女性に、多く現れる褐色の色素斑です。一般的なシミと呼ばれる老人性色素斑(ろうじんせいしきそはん)と異なり、頬骨や額、鼻下にできる左右対称のものを意味します。

また、大きさが多岐にわたり正常な肌との境界線がはっきりしているシミと対称的で、広範囲で境界線が曖昧であり、ぼんやりとしているのも肝斑の特徴です。

肝斑の原因は、女性ホルモンの乱れが多くを占めています。直接の原因ではありませんが、紫外線や摩擦、ストレスも肝斑を悪化させる恐れがあります。

クリニックにおける肝斑の治療方法とは

肝斑の治療は内服薬や外用薬の他、クリニックでできるレーザー治療があります。内服薬や外用薬は、ドラッグストアやインターネットでも販売されており、手軽に手に入りやすくホームケアも可能です。しかし、市販品は処方薬と比べ、有効成分の含有量が少ないものが多いです。

肝斑とシミの見分けは医師でも難しいものもあり、自己判断での薬の使用は肝斑を悪化させる恐れがあります。クリニックでの処方は、医療資格のある医師が一人ひとりに合った成分や含有量を処方してくれます。

レーザー治療は刺激が強く、以前は肝斑の悪化を招く恐れがあるため、推奨されていませんでした。しかし、機器の進歩により肝斑もレーザー治療が可能になりました。

内服薬

肝斑の内服薬は抗酸化作用のあるビタミンCや、抗炎症作用のあるトラネキサム酸の服用が中心です。肌が酸化すると、メラニンが生成され肝斑の悪化を招く恐れがあります。ビタミンCはこの酸化を抑制する働きがあり、肝斑の色味を薄くするとされています。

トラネキサム酸は、人工的に合成されたアミノ酸の一種で、医療現場では一般的に風邪や湿疹・蕁麻疹などに処方されています。

メラニン色素の生成や炎症を抑制する作用があり、2002年に厚生労働省より美容効果が期待できるとして美容現場での使用が認可されました。

しかし、8週間ほど服用しても変化が現れない場合は、肝斑ではない可能性があります。その際は服用を中止しなければなりません。

基本的に安全性が高いとされていますが、副作用がゼロというわけではなく、まれに痒みや嘔吐、下痢、眠気などを引き起こすとされています。また、人工透析している場合は、副作用として痙攣を発症する恐れがあるため、該当する方は事前に医師へ病歴を伝えましょう。

外用薬

肝斑の外用薬に含まれる、主な成分はハイドロキノンです。ハイドロキノンは、メラニン生成を抑制して肌を元の色へと導きます。2001年に厚生労働省より市販品への配合が認められた成分です。

市販品への含有量は内服薬と同様に、処方薬と比べると配合量が少なく、高配合のものを使用するには医師の処方が必要です。しかし、肌への刺激が強い成分であり、含有量が増えるとその分刺激も強くなるため、はじめて使用する場合は2%など低濃度のものから使用しましょう。

一般的に使用してから1カ月程度で作用が実感できますが、副作用もあります。ハイドロキノンの長期使用は、白斑(はくはん)を発症する恐れがあります。白斑はメラニンを生成するメラノサイトそのものを破壊してしまう症状で、肌がまだらに白く色が抜けた状態になるものです。

治療が長期化する場合は、医師が肌状態を確認し適切な治療方法を選択します。定期的に受診し、指示通りに塗布しましょう。

レーザートーニング

レーザートーニングは、Qスイッチヤグレーザー搭載の機器を使用した治療方法です。レーザーがメラニンに反応し、徐々に減少させます。

以前は高エネルギーの照射は、ダメージが大きく肝斑を悪化させる恐れがあり、レーザー治療はおすすめできませんでした。しかし、Qスイッチヤグレーザーは通常のレーザー治療と違い、低エネルギーのレーザーを均一に照射します。皮膚へのダメージを抑えながら、レーザー治療での改善も見込めるようになりました。

レーザー照射後は照射部を冷やします。照射当日は赤みや腫れが出ますが、数時間で落ち着くとされ、通常のレーザー治療と比べダウンタイムが短いのが特徴です。施術は1週間から2週間の間隔で6回程度行い、経過観察をします。

施術後の肌は敏感になっているため、外部からの刺激に弱くなります。保湿や日焼け対策を、いつもより重点的に行いましょう。

肝斑治療中のポイント

肝斑の治療は、1日で完了するものではありません。クリニックで治療しても日常生活が変わらなければ、治療はさらに長期化して症状が悪化する恐れもあります。

肝斑の治療中は、どのようなことに気を付ければいいのか確認してみましょう。

摩擦を避ける

肌への摩擦は、強い刺激となり炎症を起こす恐れがあります。日常的に目をこする方や、顔に触れる癖がある場合は注意が必要です。

さらに、洗顔やクレンジングも見直す必要があります。洗顔は泡で包み込むようにして洗います。汚れを泡で吸着するイメージで行うといいでしょう。クレンジングもメイクになじませるようにします。水分を拭き取るときはタオルで押さえ、拭くというより吸い取ることを意識します。

洗顔後の肌は、乾燥しやすくダメージを受けやすい状態です。化粧水で補水・保湿後に、乳液やクリームなど油分を含む基礎化粧品で、水分を逃がさないようフタをします。お手入れの間も、手で顔を包み込むように行います。気になる部位を手のひらで数秒押さえるハンドプレスもよいでしょう。

紫外線対策をする

治療中の肌はとても敏感です。紫外線は肌にとって必要なビタミンD生成を促す作用がありますが、肝斑の悪化を招く恐れもあります。強い紫外線はその分強い刺激となって、メラニン生成を促します。

紫外線による刺激を避けるために、普段から紫外線対策を意識しましょう。日焼け止めは、朝に塗布したからよいというものではありません。時間経過とともに汗で流れてしまうため、3時間に1回を目安に塗り直しましょう。

日焼け止めや日傘、帽子などの紫外線対策グッズを複数組み合わせたり、日陰を歩いたり正午前後の日差しが一番強い時間帯の外出を避けるなどの工夫が必要です。

ストレスをためない

直接的な原因ではありませんが、ストレスがたまると肝斑が悪化する恐れがあります。ストレスをため込まないように、上手な解消法を見つけましょう。一人ひとりストレスの解消法に違いはありますが、体に負担をかける解消法はおすすめできません。

やけ食いや多量飲酒は、体への負担が大きく肌トラブルを引き起こす恐れがあります。対称的に体を動かす解消法は、老廃物の排出を促します。

肝斑の原因は、女性ホルモンの乱れによるものです。女性ホルモンは、ストレスの蓄積から乱れる場合が多いので、睡眠や体を動かす解消法をするとホルモンバランスの安定につながります。

まとめ

肝斑の治療は内服薬、外用薬、レーザー治療に分けられます。薬による治療は市販薬でも行えますが、有効成分の含有量が少なくその分作用も緩やかです。また、自己判断での治療は、適切な治療ができているかがわかりません。

一人ひとりの状態に合った治療を行うには、クリニックへの受診がおすすめです。医療資格のある医師や看護師が、肌悩みに対して適切な治療を行います。しかし、治療をはじめても生活習慣を見直さなければ、再発や悪化する恐れがあります。治療中は、ポイントを押さえて改善を促しましょう。

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