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美容医療コラム

エイジングケアにおすすめの食べ物とは? 食生活の見直しポイントとあわせて解説

 
エイジングケアにおすすめの食べ物とは? 食生活の見直しポイントとあわせて解説

この記事の概要

エイジングケアが見込める食べ物・栄養素と、食生活の改善ポイントを解説します。

エイジングケアを意識するときに、見直してほしいことのひとつが食生活です。食生活や食べ物はからだをつくる上で必要不可欠ですが、必要な栄養素とはどのようなものなのでしょうか?

エイジングケアにおすすめの食べ物と、食生活の改善ポイントについて確認してみましょう。

●エイジングとは

エイジングとは、「時を経る」という意味で加齢や老化、老齢化を意味する言葉です。なかでも老化は広義の老化と加齢、狭義の老化に分類されます。広義の老化は受精のタイミングからはじまるとされていて、誕生・発育を経て成熟し、衰退し死亡するまでの全過程を指します。

狭義の老化は、18才から40才代前半を指す成熟期以降の衰退を意味します。

●美容におけるエイジングケアとは

エイジングケアと同じ意味合いで使われる言葉に、「アンチエイジング」があります。アンチエイジングとは抗老化、つまり老化に抗うことを意味する言葉です。「いつまでも若々しくありたい」「できるだけ元気に長生きしたい」という目標に向かって行う対策を、アンチエイジングといいます。

エイジングケアは、年齢に合わせたお手入れをすることを指します。自分の肌状態に合った化粧水などの美容用品を使用したり、フェイスマッサージを取り入れたりすることをエイジングケアといいます。

どちらも食品や生活習慣の見直し、美容商品を使用するものがありますが、目指す状態によって意味合いが異なります。

●エイジングケアが期待できる成分・食べ物

エイジングケアが期待できる食べ物や成分・栄養素には、大きく分けて6種類あります。どのようなものか確認してみましょう。

・動物性タンパク質

動物性タンパク質は、肉や魚などに含まれています。動物性タンパク質は肌のハリを保つ、コラーゲン生成の材料となるアミノ酸を豊富に含んでいます。タンパク質はエネルギー産生栄養素とも呼ばれ、生命維持や体を動かすエネルギーの源となる栄養素です。

タンパク質が不足すると、筋力や髪・爪の質が低下しやすくなり、さらに免疫力の低下を引き起こすなど、さまざまな症状が出る恐れがあります。

動物性タンパク質を含む食品の1日あたりの摂取量は、100グラム程度とされています。2020年厚生労働省発表の「日本人の食事摂取基準」によると、タンパク質の必要量は30歳から64歳男性の場合1日65グラム程度、同年齢の女性の場合1日50グラム程度とされています。

摂取カロリーが気になる場合は、蒸したり茹でたりといった脂を使用しない調理法を選択するとよいでしょう。

参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020 年版)

・野菜のビタミン、きのこ・海藻類のミネラル類

野菜やきのこ、海藻類に含まれるビタミンやミネラル類も、エイジングケアが期待できます。ビタミンには抗酸化作用があり、酸化してしまった肌によいといわれています。

例えば、緑黄色野菜であるトマトに含まれるリコピンや、人参に含まれるβカロテン、玉ねぎに含まれるケルセチン、大根に含まれるS-メチルシステインスルフォキシドなども抗酸化作用があります。

海藻には多くのミネラル類が含まれており、血や骨をつくる鉄・カルシウム、成長ホルモンを活性化させるヨウ素などが代表的な栄養素です。上手に摂取すると内臓脂肪の減少や、免疫力アップ、肌を健やかな状態へ導くなどといわれています。

きのこには、カルシウムの吸収を促進するビタミンDやビタミンB群が豊富で、さらにミネラルもバランスよく含まれています。過剰に摂取した塩分を排出するカリウムの含有量が高いことも、きのこならではの特徴です。

1日の摂取目安は淡色野菜が200グラム、緑黄色野菜は100グラム、きのこ・海藻類は50グラムです。生食では、量が多くなかなか目標の摂取量に届きません。また、水分を含んでいるため、体を冷やしてしまう恐れがあります。野菜を摂取するときは、生食よりも温野菜サラダや温かく調理したものを食べるようにしましょう。

・大豆イソフラボン

納豆や枝豆など、大豆製品に含まれる大豆イソフラボンは、近年注目されている栄養素のひとつです。その注目の理由として、抗酸化作用だけではなく女性ホルモンである、エストロゲンに似た性質を持っていることが挙げられます。

肌や髪の潤いを保つ作用があるエストロゲンは、思春期の頃から増加して、30代後半から減少しはじめます。閉経前後は、卵巣機能が低下するためさらに減少し、ほてりやイライラなどの更年期症状に悩まされる女性も多いです。

大豆イソフラボンには女性ホルモンのような作用があり、摂取すると減少してしまった女性ホルモンをサポートし、エイジングケアにつながります。

1日の摂取量は納豆なら1パック、豆腐なら1/2丁とされています。継続して摂取しましょう。

・ナッツ類の植物性タンパク質・ミネラル類

ナッツ類に含まれる植物性タンパク質は、肌や細胞の形成を司る役割があります。動物性タンパク質だけではなく、植物性タンパク質の摂取も求められる理由としては、エネルギー量が抑えられることが挙げられます。

さらに水溶性ビタミンを含んでいるものが多く、活動に必要なエネルギーを効率よく作り出せるとされているからです。

ナッツ類に含まれるビタミンEは、若返りのビタミンともよばれ、血行促進や新陳代謝の活発化を促します。

また、ナッツ類はミネラルも豊富に含んでいます。しかし、野菜と比べると脂質が多いため、1日の摂取量は25グラム(手のひらに軽く1杯程度)を目安とするとよいでしょう。

・プロポリス

プロポリスとは、ミツバチの巣を形成している樹脂状の物質です。働きバチが樹木から集めた樹液と、分泌物(ミツバチの唾液)を混ぜ合わせたものでできています。プロポリスという言葉には、ギリシャ語で「敵の侵入を防ぐ城壁」の意味があり、これは真菌類やウイルスの繁殖を抑制する、天然の抗菌物質であることからです。

プロポリスは、ポリフェノールの一種であるフラボノイド類やビタミン、ミネラルが豊富で抗酸化作用があり、体内で起こった酸化を予防・軽減するといわれています。

1日の摂取量は300ミリグラムとされ、継続した摂取が求められます。過剰摂取は肝臓に負担をかけてしまう恐れがあるので注意が必要です。

・発酵食品

ヨーグルト・納豆・味噌・漬物などの発酵食品は、免疫力を高め抗酸化作用によって酸化した細胞を元に戻す働きがあり、さらに腸内環境の改善も見込めます。

抗酸化作用のある物質は、発酵させると体内に取り込みやすくなります。また同じ発酵食品を毎食摂取するのではなく、朝は味噌汁、夜は納豆など毎日数種類の発酵食品を少量ずつ食べるとよいでしょう。

1日の摂取量は納豆なら1パック、ヨーグルトなら100グラム程度です。お酢は大さじ1杯~2杯とされています。過剰摂取はカルシウム吸収の阻害や、お腹がゆるくなる恐れがあるので注意しましょう。

●エイジングケアが見込める食習慣とは

食べ物を意識したら、次は食習慣も見直してみましょう。普段の生活を見直すと、意外と改善点は多いものです。食習慣の見直しは、栄養素と合わせて意識すると改善が実感できます。

・食べる順番を意識する

食事をはじめるとき、なんとなく白米などの炭水化物、タンパク質の多い肉・魚から摂取してはいませんか?実はこの食べ方は血糖値を急上昇させ、活性酸素の発生を増やしてしまう原因です。

はじめは食物繊維の多い野菜などから摂取し、次にタンパク質を摂取します。最後に炭水化物を取り入れると血糖値が緩やかに上昇し、肥満や食べすぎ防止にもつながります。

過度な糖質制限や炭水化物ダイエットなどしなくても、栄養素の取り込む順番を変えるだけで体内での栄養素吸収を促進し、エイジングケアが見込めます。

・1日3食を規則正しく食べる

食事は規則正しく食べることを意識しましょう。朝食を抜くと体は低血糖状態になり、体内では血糖を補うインスリン拮抗ホルモンが大量分泌されます。その後、昼食をとると血糖値が急上昇し、血糖値を下げようとインスリンが大量に分泌されます。血糖値が激しく上下すると、体調不良を引き起こす原因になるのです。

また、食事と食事の間が長くなると、低血糖状態が続いてしまい、脳が飢餓状態を感じます。すると食欲のコントロールが難しくなり、肥満の原因につながるのです。さらに乱れた食生活は体温を低下させ、基礎代謝が低くなってしまい、新陳代謝の間隔が長くなってしまう恐れがあります。

・食べ過ぎず、腹八分目を意識する

炭水化物や脂質、塩分のとり過ぎは、高血圧やメタボリックシンドローム、肥満を引き起こします。年齢を重ねてからの炭水化物の食べ過ぎは、余った糖がさまざまな細胞に取り込まれ細胞が糖化します。糖化した細胞は老化しやすく、体の老化を促進する恐れがあるので注意が必要です。

空腹になってから食事をとり、腹八分目を意識するなど、1日の摂取カロリーを減らすと長寿遺伝子が活性化され、細胞の生まれ変わりを促します。活性酸素の除去や、老廃物の排出・しわやシミの防止などのエイジングケアにつながります。

 

●まとめ

食べ物に含まれる栄養素や食生活を見直すと、エイジングケアにつながります。しかし、内側からだけでは、緩やかな改善にとどまってしまいます。外側からのケアを望む場合は、美容クリニックでの施術をおすすめします。

美容クリニックでは、医師や看護師などが専門的な視点からアドバイスや治療を行います。美容クリニックでの診療は、自由診療になる場合が多いため、事前に確認しましょう。

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