美容医療コラム
この記事の概要
眉アートメイクの特集、アートメイククリエイターの古賀三佑佳さんへのインタビューで基本のキを解説した第1回に続き第2回が公開。今回は「よくある質問」を古賀さんにお答えいただきました!
【古賀三佑佳】
アートメイククリエイター、PhiBrows Artist。混合病棟で看護師として勤務した後、美容看護師に転身。2017年より医療アートメイクに携わる。2020年よりVENUS BEAUTY CLINIC「VB medical art」に所属。アートメイクの症例数は約4,500(取材時)。得意分野はストローク眉、リップ、アイライン。特に毛並みストロークのみのナチュラルな眉アートで高い人気を誇り、予約はつねに困難なほど。
@miyuka_venusbrows
@vb_medical_art
A.1 はい、できます。眉がしっかりある方が受けられることも多いです。アートメイクは「足していく」施術です。眉がしっかりある方でも部分的に薄い、形を整えにくい、お化粧をすると濃くなりすぎるなどのお悩みがある人もいますよね。そういう場合におすすめです。
アートメイクをしていると何も考えなくても描かれているところに合わせて眉を整えればOKになるので便利です。整えやすいようにアートメイクでテンプレート、ベースを作ってあげるイメージですね。
A2. 基本は黄金比バランスを図るコンパスでお客様の骨格に合わせた眉のご提案をさせていただきますが、理想の眉がある場合には、持参された写真やセルフメイクなども踏まえてご提案します。
ただ、ご自身の骨格との相性もあるので、アドバイスをさせていただきながら相談の上デザインを決めていく、という形ですね。色に関しては施術時に見ていただく色と定着する色は違うので、どのような色を希望されているかしっかりカウンセリングをした上で好みに近い色をご提案します。
A3. これは正直難しいですね。私の主観で言うと、最近はこれというものがない気がします。2~3年前だったらオルチャンブームもあって平行、太眉が流行っていましたけど、いまはナチュラルに個人個人が似合う眉を希望される方が増えていると感じます。
アートメイクは長く付き合っていくものと考えると、流行に左右されなくてご自身のお顔に合う眉が理想。アートメイクではその土台を作る感じですね。施術者によっても違うかもしれないですね。私は比較的いろんなタイプの眉が作れるイメージがあるようですが、1つの形の眉だけ作っているアーティスト、流行らせたい形を推しているアーティストなど様々なので。
A4. そういう方には明るめの色をおすすめしています。色は一度暗くしてしまうと明るくはできないので、一回目は無難な色にしておくのが良いかと思います。私が所属するクリニックで使用している「PhiBrows」のインクはベースの色が5色と、赤・黄・黒という補色が3色あって、これをもとにミックスして希望の色に合わせています。
ちなみにですが、アートメイクは本来自眉の色に合わせるもので、それで言えば日本人の場合は暗い色を入れるのが正解。なのですが、日本人は髪を茶色に染めている人が多いのと、顔の彫りも深くなく、海外のような主張の強い眉を好まない傾向にあるので、「髪の色に合うくらいの暗すぎない色」が一番良いのかなと思います。
A5. 今は一昔前の青黒い眉や退色してオレンジ、赤っぽい眉になってしまうアートメイクとは違って、素顔のときも不自然に見えないナチュラルなアートメイクが基本なので、ご安心ください。
A6. 一回の施術だけで完璧に定着するわけではないからです。通常の経過ですが部分的に薄くなったり形が縮んでいびつに見えたり色むらが出たりするため、二回目でデザインの見直しをして調整・補足をするという行程です。
また、人によっては計三回の施術が必要なこともあります。特に初めてアートメイクを受ける場合、自分のセルフメイクから違うものになることで見慣れるまでに少し時間がかかることもあるんですよ。なので一回目は自分も周りも見慣れる期間としていただいて、二回目に微調整をしていくのが無難だと思っています。
A7. 一か月経過後、まだらに色味が抜けてきたタイミングが一般的かと思います。平均1~3か月の間に受けられる方が多いですが、使用する色にもよります。1回目の施術でほぼ消えずに残っている方は1年間の間でご来院していただければ問題ありません。これは個人差があって、もともと無毛なのか毛がいっぱいあるのかとか、色の明るさでも気になるタイミングってちょっと違ってきますね。ただ二回目は早めに受けたほうが良い状態である程度過ごせる気はします。
A8. リタッチは施術完了から1~3年を目安としています。個人差があって3年以上綺麗に持続している方もいらっしゃるので、ご自身が気になるタイミングがベストな時期だと思います。
持ちが良いかどうかは、まずは肌質が関係してるのかなと思います。定着がしやすいのはいわゆる普通肌だと言われていますが、お肌にも個性があり一定ではないです。定着が悪いと言われる脂性肌の方に施術して、個人的には悪くないと感じたこともあります。こちらとしてはどのような肌タイプの人にもより良い定着をめざしてご提案をしていますね。ただ、脱毛症の人、ホルモンバランスが崩れて部分的に毛がなくなっている人などは、その部分の定着はやや悪くなります。
あとは注意書きとしてお知らせされていること、例えば運動とか代謝が良くなることはやはりやめたほうがいいですね。角質、ターンオーバーを早めてしまうようなこと、ピーリング系の製品を塗布しないほうがいいのかなと思います。
A9. 同じ眉を作るのでも施術者によってアプローチ法、毛並みの描き方が異なります。なので、一回目でベースを作って二回目で定着を確認し仕上げていく行程もあり、同じ施術者であることをおすすめしています。
ですが、美容室のように指名して行ってみたけど何か噛み合わないってことはあると思うので、私は無理に同じ施術者でとは思っていないです。安心して施術を受けるためには、合わないなと思った場合は変えたほうが双方のためだと思います。
A10. アートメイクはお顔全体のバランスや眉の状態などを見てじっくりカウンセリングしたあと、必要な施術範囲のご提案をさせていただきます。
なのでできないことはないのですが、不自然になってしまうと思うのでおすすめはしないです。眉尻だけなど部分のみでやるのはいいのかなと思いますが。当院でもそうですが、片眉だけでも両眉と料金は変わらないこともありますので。
A11. 私のところに来てくださる方はほぼナチュラル志向なので、「できればアートメイクをやったとバレない自然な感じで」といったオーダーが多いです。
女性と違ってメイクしている人が少ないので、あくまでもナチュラルに左右差の調整ありきです。あとは写真を撮ったときに色飛びして眉が消えてしまうから濃くしたい、なども。
A12. はい、受けられます。施術希望の方は保護者の方とご来院いただくか、親権書同意書が必要となります。
A13. はい、可能です。例えば眉下切開の手術をされている場合も一定期間空けていただいて赤みがなければ可能。ただ、定着は傷の状態によります。傷によっては色が定着しにくく回数がかかってしまう場合があります。
A14. 日本でメジャーなのはいまのところ眉、リップ、アイライン、ほくろ。加えて、ここ1~2年くらいでヘアラインを受けられるクリニックが増えてきている印象です。ストレッチマークも最近急激に増えていますが、日本に入ってきて間もないこともあり、受けられる際はしっかり検討されることをおすすめします。
★最終回となる次回は実践編として眉アートの体験レポートをお届け。近日公開予定ですのでお楽しみに!