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美容医療コラム

鼻の整形で使われるプロテーゼとは?期待できる作用を解説

 
鼻の整形で使われるプロテーゼとは?期待できる作用を解説

鼻は顔の印象に、大きな影響を与えるパーツのひとつです。鼻の整形にはさまざまな施術方法がありますが、すっとした鼻筋を長く保つためには、プロテーゼを使用した「隆鼻術(りゅうびじゅつ)」という施術があります。

ここでは鼻の整形で使われるプロテーゼの特徴、期待できる作用を解説します。

プロテーゼとは?

プロテーゼとはシリコン樹脂でできている、医療用の人工軟骨です。シリコン樹脂はアレルギー反応や異物反応が起こりにくく、柔軟性や弾力性があるため、人工血管や臓器の代替として医療分野でも使用されています。

鼻の整形手術では、鼻筋を通したり高くしたりするような鼻の形成に使われています。一般的に鼻の整形に使われるプロテーゼは無害である上に、体内に長期間入っていても変質しにくいといわれています。

プロテーゼを使った隆鼻術とは?

プロテーゼを使用した鼻整形の施術には、鼻筋を通し高くする隆鼻術があります。

隆鼻術とは、鼻の穴の内側を数ミリ程度切開した穴からプロテーゼを挿入し、傷口を溶ける糸で縫合して鼻の形を整える手術です。鼻の穴の内側から行うため傷口は目立ちにくく、手術にかかる時間は10分前後です。

隆鼻術に使用されるプロテーゼには、仕上がりのタイプによって「L字型」「I字型」「中間型」の3種類が使われています。

プロテーゼを使った隆鼻術に期待できる作用

プロテーゼを使った隆鼻術に期待できる作用は、主に3つあります。

  • 鼻の内部にプロテーゼを挿入するため、施術後の状態を長期間維持できる
  • 鼻筋が通ったり高くしたりと自分に合った鼻の形にデザインでき、顔の印象が変わる
  • 顔に傷跡が残らないため、手術したとわかりにくい

鼻を高くする施術方法として、ヒアルロン酸注射もあります。ヒアルロン酸注射は、切開の必要がないので手軽に行えますが、作用は長くないので定期的な施術が必要です。

隆鼻術の流れ

プロテーゼを使った隆鼻術の一般的な流れをご紹介します。

1.カウンセリング

鼻の気になる箇所を医師が聞き取り、希望する鼻の形に合った施術方法を決めます。カウンセリングでは施術に関する疑問や不安点を質問し、ダウンタイムについて説明を受けます。

2.レントゲン撮影

施術を行う前に横顔のレントゲンを撮影し、鼻のデザインや適したプロテーゼを決めます。クリニックによってはプロテーゼをオーダーメイドする場合もありますが、一般的には既存のプロテーゼを削って骨格に合わせて作成します。

3.手術

局所麻酔をした後、手術が開始されます。傷跡が目立たないように鼻の穴の内側を数ミリ切開して、プロテーゼを挿入する部分を剥離(はくり)します。プロテーゼを挿入したら傷口を縫合し、プロテーゼがずれないようにテープで固定します。術後すぐにレントゲンを撮影し、プロテーゼの位置を確認して手術は終了です。

術後はクリニック内で、30分〜1時間程度休んでから帰宅します。

3種類のプロテーゼの違い

鼻の隆鼻術に使用される、3種類のプロテーゼについて解説します。鼻の状態や希望する鼻の形によって使い分けるのが一般的です。

L字型

L字型は、目と目の間にある鼻根部から鼻柱の根元まで挿入できるため、鼻筋を通しながら高さを出し鼻先の丸みも取れます。鼻全体のイメージを変えられるのが大きな特徴ですが、鼻先の皮膚に大きな負担がかかり、鼻先の皮膚が内側から圧迫されます。

過度の負担が長い年月かかり続けると、鼻先の皮膚が薄くなり、ひどい場合はプロテーゼが皮膚を突き破る恐れがあります。そのため、クリニックによってはL字型を取り扱っていない場合もあります。

I字型

I字型は、鼻根部から鼻先の少し上まで挿入できます。鼻を高くするというよりは、鼻筋を通すのに使用されます。3種類のプロテーゼの中でもっとも多く使用されるのがI字型で、鼻先への負担が少ないのが特徴です。

中間型

中間型はL字型の角の部分がなめらかになっており、L字型とI字型の中間のような形をしています。中間型はL字型のデメリットである、鼻先への負担を軽減するために作られたもので、鼻先を傷つけずに高さを出したいときに使用されます。

プロテーゼ挿入後のダウンタイムと過ごし方

プロテーゼを挿入する手術には、ダウンタイムがあります。ダウンタイム中の症状を悪化させないよう、症状や過ごし方を知っておくとよいでしょう。

ダウンタイムの症状

ダウンタイムの期間や症状に個人差はありますが、ダウンタイムに見られる主な症状は3つです。

痛み

施術による痛みは、麻酔が切れはじめてから徐々に生じます。クリニックでは痛み止めが処方されるので、痛みが強いときには無理せず服用しましょう。

腫れ

腫れは施術直後から鼻の付け根を中心に見られますが、ひどい方は目元近くまで腫れる場合があります。ほとんどの場合、3日〜1週間程度で治まります。

内出血

施術直後から赤紫色の内出血が見られますが、メイクで隠せる程度です。1週間〜2週間で目立たなくなります。

ダウンタイム中の過ごし方

普段何気なく行っている行動が、術後の症状を悪化させている場合もあります。鼻に負担がかからないよう、ダウンタイム中の過ごし方に注意しましょう。

施術当日のシャワーはOK

施術当日からシャワー浴は可能ですが、顔を濡らさないようにしましょう。洗顔は翌日、洗髪は2日後からできます。湯船に浸かると血行が促進され症状が悪化する場合があるため、施術後1週間経過するまで控えてください。

激しい運動は控える

激しい運動も湯船につかるのと同じように、血行を促進させるため控えましょう。また運動をしているときに鼻をぶつけると、プロテーゼがずれる恐れがあります。必要以上に鼻を触る行為も、プロテーゼがずれる原因となります。

メイクは2日後からOK

メイクは2日後からできますが、鼻に負担がかからないように気をつけましょう。不安がある場合は、鼻だけメイクをせずに過ごしてください。

歯の治療は控える

歯の治療は施術後1カ月経過してからにしましょう。歯の治療は想像以上に鼻への負担が大きく、治療によっては鼻に器具が当たってしまう場合も考えられます。

飲酒を控える

飲酒は血行が促進され、腫れや痛みなどの症状が悪化する恐れがあります。酔って転倒するリスクも高くなるので、飲酒は控えるようにしましょう。

プロテーゼを使った鼻の整形を行う前に知っておきたいこと

プロテーゼは医療分野でも多く使われているものですが、挿入後20年ほどでプロテーゼの周りが石灰化する場合があります。石灰化すると皮膚の表面が凹凸になるため、プロテーゼを入れ替えなければなりません。

石灰化する理由は以下の通りです。

  • プロテーゼの質が悪く、鼻にフィットしていない
  • 医師の技術不足によるもの

基本的に定着したプロテーゼがずれることはありませんが、変形したりずれたりする場合は正しい位置に挿入されていない恐れがあります。

鼻の整形を検討している方は、信頼できるクリニックで施術を行いましょう。

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まとめ

プロテーゼは鼻の整形、特に隆鼻術に欠かせないものです。美容分野だけでなく医療分野でも幅広く使用されており、人体へのリスクはほとんどありません。

しかしダウンタイム中に鼻に大きな負担をかけると、症状が長引いたり悪化したりするので注意が必要です。

また街中で多くの美容クリニックを目にする機会がありますが、施術を検討されている方は、まずは信頼のできるクリニック探しからはじめましょう。

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